はじめに
勉強・筋トレ・朝活など、習慣化したいことがあっても中々続けられない。
そんな悩みを持ってる人におすすめの本が「ジェームス・クリアー式複利で伸びる1つの習慣」です。
この本は、習慣の四つのステップ(きっかけ・欲求・反応・報酬)と、このステップから生まれる四つの行動変化の法則についてまとめられています。
また、心の中の感情が習慣に与える影響についても正しく説明している本です。
そのため、これから新しく習慣を身に付けたい人だけではなく、今の悪い習慣をやめたい人にもすごくおすすめです。
習慣とは何か?
習慣とは、問題解決のために自動的に繰り返す行動のことを言います。
この「問題解決のために」という部分が肝です。
習慣とは問題解決のための行動を自動化したものであり、習慣が形成される根本には「解決したい問題」があるのです。
習慣形成のプロセスは、試行錯誤から始まる。人生で新しい状況に出合うと、脳は決断をしなければならない。「これにどう対処しようか?」。最初に問題にぶつかったときは、解決法がわからない。
~中略~
問題に直面するたびに、脳は解決のプロセスを自動化しはじめる。習慣とは、つねに出くわす問題やストレスを解決するための、自動的な一連の解決法である。p59
これから習慣化したい行動も、辞めたくて仕方ないクセ(悪習慣)も、根っこには解決したい問題があるということです。
問題とは感情のこと
解決したい「問題」とは感情のことです。
例えば太っている人が痩せたくて運動する習慣を身につけたいとします。
でも太っていることが問題ではないのです。太っていることによりイヤな気持ちになったことが問題なのです。その気持ちを解消するために痩せたいという欲求か生まれるのです。
イヤな気持ちとは、例えば昔着れた服が着れなくてガッカリしたとか、体重計に乗ったら想定以上に体重が増えていてげんなりしたとか、そういうことです。
そもそも太っててもそこにイヤな気持ちがしない人は、それを解消しようとは思わないのですからね。
あらゆる行動は、問題を解決したいという願望によって引き起こされる。ときには、何か良いものを見つけて手に入れたいと思うことが、問題になるだろう。またときには、痛みを感じ、和らげたいと思うことが、問題となる。いずれにせよ、すべての習慣の目的は、直面している問題の解決である。p66
毎日運動する習慣を身に付けたいのは、「痩せたい」のではなく、痩せることで太っている時に感じていたイヤな気持ちを解消したいからです。
習慣化を成功させるポイント
習慣化を成功させるにはポイントがいくつかあります。
①習慣化したいと思ったきっかけを毎日見る(問題を認識する)
先ほどの「運動する習慣を身につけたい」なら、その元にある問題は、「太っている」ということです。
「太っている」という現実の認識が、「運動する習慣を身に付けたい」という意志を生み出しています。
この習慣化したいと思ったきっかけ(原動力)を毎日見るということが大事です。
習慣化したいけど続かない原因の一つは、「何のためにやっているか分からなくなる」ということです。
行動することが目的になりがちなのですがそうではありません。目的(問題解決)のために行動があるのです。
ここを間違うと習慣化に失敗してしまう可能性があります。
上記の例で言うと、「毎日体重計に乗る」ことで「太っていること」を認識できますね。それが行動の原動力になります。
②いつ・どこでを決める
習慣は場所や時間(タイミング)に紐づいてることがほとんどです。
・昼食が済んだら喫煙所へ行きタバコを吸う
→タバコを吸う習慣は、昼食後と喫煙所に結びついている
・仕事から帰る途中でコンビニによりスイーツを買う
スイーツを買う習慣は、仕事終わりのタイミングとコンビニに結びついている
のような感じです。
家で勉強できないけど、外(カフェとか)だと捗る人は結構多いと思うのですが、これも「家」は「くつろぐ」という行動に結びついてるからです。
他の行動が結びついてる場所・タイミングで新しい習慣を身につけることは難しいので、新しい習慣を身につけたい場合は、「いつ・どこで」やるのか、をはっきり決めてあげることが重要です。(なるべく新しい場所にしてあげるとなお良いです。)
モチベーション不足だと感じるとき、じつは足らないのは明確さであることが多い。いつ、どこで行動するか、たいていはっきりしていない。なかには、改善するのにふさわしいときを一生待っている人もいる。p87
③習慣の積み上げ
新しい習慣は新しい場所で始めるのが一番良いですが、それが難しい場合もあると思います。
そんな時は、次に紹介する「習慣の積み上げ」が役に立ちます。
習慣の積み上げとは、今ある習慣に新しい習慣を結びつけることです。
例えば、
・夜お風呂が終わったらストレッチをする
などです。
これは、
- 毎日の習慣(この場合だとお風呂)に
- 新たに取り組みたい行動をくっつける
やり方です。
お風呂(既に身についてる習慣)をストレッチ(新しい習慣)のトリガーにすることで、継続しやすくしているのです。
大事なコツは、身につけたい習慣を、すでに行っている習慣と結びつけることだ。この基本的な構造をマスターしたら、小さな習慣をつなげていくことで、もっと大きな習慣の山が積み上がるようになる。すると、ひとつの行動が次の行動を招くという自然の勢いを利用することができる。p92
④環境を整える
間食を辞めたくても辞められない人は、お菓子などを目に見える場所に置いてある可能性が高いです。
この場合、間食が辞められないのは、意志が弱いとかではなく、お菓子が視界に入ってくる環境が問題だと言うことです。
お菓子を目に見えない場所に置くようにすれば、お菓子に手を伸ばすことも減り、結果的に間食も減るでしょう。
このように人の行動は環境によって変わることが多いです。
身につけたい習慣があるのなら、それがしやすい環境を整えることも重要です。
人はものを選ぶとき、それが何かというより、そこにあるからという理由で選ぶことが多い。もしわたしがキッチンに入って、カウンターの上にクッキーがあるのを見たら、そんなつもりはなく、空腹でなくても、半ダースほどつかんで食べはじめるだろう。もしオフィスで、共同テーブルにいつもドーナツやベーグルが置かれていたら、しょっちゅう手を出さずにいられないだろう。習慣は、あなたがいる部屋や、目の前にあるきっかけによって変化する。p100
⑤取り組みやすくする(最初の1歩を簡単にする)
習慣化できない理由で多いのは、始めるまでのハードルが高いというものです。
例えば、「毎日ランニングをする」ことを習慣にしたい人がいたとします。
ランニングって、外出て走り出したらそのまま走り続けられるんですが、走り出すまでが億劫なんですよ。
なので、
- 運動着に着替える
- ランニングシューズを履く
などをやるところを目標に始めます。
着替えたりシューズを履くことが出来ればOK。その後、走らずに散歩してもいいし、何なら外に出ず部屋に戻っても良いとするのです。
これは、着替えたりシューズを履けば、「ここまで準備したんだから少しは走ろうかな」という気持ちを利用するやり方です。
習慣化を成功させたいならしたいなら、まずはスモールスタートから始めましょう。
まとめ
このような感じで、習慣化を成功させるための原理・原則が詳しく書かれているのが「ジェームス・クリアー式複利で伸びる1つの習慣」です。
30代後半になってからこの本を読みましたが、もっと早い時期にこの本に出会って習慣化の技術を身につけてたらなぁ、というのが正直な感想です。
(ある程度年を重ねたからこそ理解出来る部分もあるとは思いますが)
ですが、新しい習慣を身につけるのに遅すぎるというのはありませんし、始めるならなるべく早くやるのが鉄則です。
- 習慣化したいことがある
- 手に入れたいもの(結果)がある
このような人は一度手に取って読んでみて下さい。
習慣とは、自己改善が複利の利子を生んでくようなものである。投資した金が増えるように、習慣の効果も繰り返すことで大きくなっていく。
一日ではほとんど違いがないように見えても、数カ月や数年をかけてもたらされる影響は計りしれない。p25
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