
この記事では、私がオーディブルを実際に使ってきた中で感じたデメリットや不便に感じた点を紹介する。
オーディブルは確かに便利だが、紙の本の代替になるサービスではない、というのが使い続けて分かった率直な感想だ。
オーディブルに足りないものや欠点を理解したうえで、自分なりの使い方を探してみてほしい。この記事が、その一助となれば幸いだ。
使って分かったオーディブルのデメリット6選
①周囲の音に左右される
オーディブルは耳から聴く分、どうしても周囲の音に影響される。電車がホームに近づいてくると、その音で朗読がかき消されてしまうことがある。
紙の本であれば、目で文字を追っているため、こうしたことは起こりにくい。むしろ集中して読むと、周囲の音が気にならなくなることもある。
また、イヤホンの質によっても聴きやすさは大きく変わる。安い有線イヤホンを使っていたときはノイズが多く、聴き続けるのがストレスに感じられた。
こうした点から、オーディブルは周囲の音や使用するデバイスなど、状況・環境の影響を受けやすいサービスだと感じた。
②ながら聴きができない作業もある
オーディブルの大きな魅力は「ながら聴き」ができることだが、実際に使ってみると、どんな作業でもうまくいくわけではないと感じた。
「ながら聴き」ができるのは、何も考えずに手を動かせる作業のときで、逆に考えながら行う作業では内容が頭に入りにくい。
私の実体験では、食器を洗っているときは内容が頭に入りやすかった一方で、掃除をしているときはほとんど内容を覚えていなかった。掃除中は次の手順や段取りを考えながら作業しているためだと思う。
また、散歩中であっても、階段や車の往来など周囲に注意を払う場面では、朗読を聴き逃すことがあった。
こうした経験から、オーディブルの「ながら聴き」は、思考をほとんど使わない作業に限って効果を発揮すると感じている。
※下記は、私が実際に使ってみて「内容が頭に入りやすかった作業・タイミング」を整理したものだ。
| 作業・タイミング | 〇 / ✕ | 備考 |
|---|---|---|
| 歩行・通勤 | 〇 | 朝は特に◎。帰りの電車はボーっとして聞き逃すこともある。 |
| 単純作業 | 〇 | 皿洗い・洗濯物を畳むなど。 |
| 食事中 | ✕ | 食べ物を噛む音が大きく聞こえ、イヤホンからの音が聞こえにくい |
| 掃除・料理中 | ✕ | 段取りを考えて作業しているため内容が入らない |
| 寝る前 | ✕ | ナレーターの声が心地よい。寝落ちしてしまい頭に入らない |
③読み終わるのに時間がかかる
紙の本ならページ全体を見渡して、必要な部分だけを流し読みすることもできるが、オーディブルではそれができない。ナレーターの読み上げを待つ必要があり、先の内容を「飛ばし読み」することは基本的にできない。
オーディブルには再生速度を調整する機能があり、0.5倍〜3.5倍の間で細かく調整できるが、理解しながら聴ける速度には個人差があり、人によっては限界がある。
④細かい振り返りには向かない

オーディブルは、あとから振り返ろうとしたときに、どうしても時間がかかる。
紙の本であれば、気になった箇所を開いて目ですぐ確認できるが、オーディブルだとそうはいかない。該当箇所を見つけても、再生してナレーターが読み上げるまで、内容を確認することができない。
オーディブルには、本に付箋を貼るように、気になった部分を保存して再生できるクリップ機能がある。振り返りには便利な機能だが、それでも紙の本と比べると、確認までに時間がかかることは否定できない。
そのため、読書ノートを書いたり、感想文などのアウトプットを前提とした読書には、使いづらいと個人的には思う。
⑤多読向き、精読向けではない
オーディブルは、紙の本よりも圧倒的に「読みやすい」。
本を開かずに耳から聴ける手軽さに加え、読み放題プランという特性もあり、気軽に多くの本に手を伸ばしやすい。
その一方で、精読には向いていないと感じる。というより、せっかく読み放題なのに、1冊の本を繰り返し聴くのはもったいない、という心理が自然と働く。
こうした読み放題という仕組みと心理が重なって、オーディブルは構造的に多読向きのサービスだと感じている。
※原理・原則や抽象的な考え方などを繰り返し聞いて頭にインストールする聞き方も、(もったいない気持ちを見ないことにすれば)オーディブル向きだと思う。詳しくは下記の記事で解説している。
🔗オーディブルと紙の本、どちらが頭に残る?|同じ内容で実験してみた結果
⑥漢字が分からない
ある作品をオーディブルで聴いていたとき、ナレーターが「びょういん」と読み上げた。私はそれを当然のように「病院」と受け取ったが、どうも前後の文脈と合わない。少し間を置いて、それが「病因」だったと気づいた。
また、小説では登場人物の名前の漢字が分からないこともある。漢字が分からなくても物語を楽しむうえでは支障はないが、感想をXやnote、ブログで書こうとするときに、少し困る場面がある。
こうした点から、オーディブルは「聴いて楽しむ」分には問題ないものの、言葉を正確に捉えたり、後から文章としてアウトプットしたい人にとっては不便を感じることがある。
他のサイトでよく挙げられているデメリットについて
ここからは、ネット上でよく挙げられているオーディブルのデメリットについて、簡単に触れておく。
よくあるのは下記の3つだ。
- ナレーターの声が合わない
- 書籍ラインナップに偏りがある
- 料金が高いと感じる人もいる
これらはいずれも、人によって意見が分かれるものである。好きな声や作品、料金の妥当性などは好みや価値観によるところが大きい。
そのためデメリットというよりは、こう思う人も中にはいる、という事実を認識していれば良いと思う。
※オーディブルにまつわる評判や口コミは下記でまとめてある。
🔗オーディブルの評判は本当か?実際に使って「数字」で確かめてみた
まとめ
ここまで見てきたように、オーディブルにはいくつものデメリットがある。
ただ、それらは「聴く読書」というサービスだからこその性質でもあり、メリットもちゃんとある。
紙の本の代替になるわけではないが、多くの人にとって、読書へのハードルが低くなると思う。
デメリットを理解したうえで、自分の生活や目的に合うかどうかを判断してほしい。そのための材料として、この記事が参考になれば幸いである。
最後に、オーディブルの料金や無料体験について、よくある質問をまとめておく。
オーディブルにまつわるFAQ
オーディブルの料金は?
オーディブルは月額1,500円(税込)で利用できる。この料金で、読み放題対象の作品を好きなだけ聴くことができる。
※オーディブルに月額1500円の価値があるのか、詳しくは下記の記事で考察している。
🔗オーディブルの料金は高い?他のサブスクと比べて見えた「本当の価値」
無料体験はあるか?
ある。初めて利用する場合は、30日間の無料体験が用意されている。
無料体験中に解約しても大丈夫?
問題ない。無料体験中に解約しても、体験期間が終了するまでは利用できる。
その他オーディブルに関するよくある質問は、下記の記事でまとめている。