読書は自己投資なのか?効果が感じづらい理由を整理する

「読書は最高の自己投資」というけれど、それは本当か?

 

最高かどうかは分からないが、私個人は、読書には単なる娯楽を超えた、自己投資の側面があると思っている。

 

特に、読書を通じて

  • 他人の意図を読み取る能力
  • 物事を抽象化⇔具体化して考える能力

は高まっていると感じる。

 

と同時に、それらは数値化することが出来ないため、効果として感じづらいとも思える。また、効果を実感できるまでの時間も、それなりに長い。

 

そのため、「読書は自己投資だ」と言われても、どこか腑に落ちない人がいるのも無理はないと思っている。

本記事を読めば、「読書=自己投資」という言葉の違和感の正体が見えてくる。

 

併せて、

  • 読書を通じて得られる能力
  • 読書の効果を感じづらい理由
  • 読書の効果を高める読み方

についても詳しく書いていく。

 

 

読書を通じて感じている能力の変化【私の場合】

まずは、私が読書を通じて、良い変化があったと感じる能力について書いていく。

 

他人の意図を読み取る能力

読書を続けてきて感じるのは、他人の意図を読み取る能力の向上だ。

 

読書とは、文字を通じて自分以外の考えや感情に触れることだ。文字として書いてある情報だけでなく、文字に書いていない情報を得る(行間を読む)訓練になる。

 

相手の意図を正確に読み取ることができれば、コミュニケーション円滑になる。これは日常生活やビジネスについても大いに役に立つ。

 

日常生活で、相手の真意を読み違えてコミュニケーションしたとしても、誰もそれを指摘してくれない。ただ、お互いにすれ違うという結果が生まれるだけだ。ビジネスだとそれが損失となって現れるかもしれない。

 

私の場合、周囲と比べると、顧客とのやり取りにおける、出戻りの回数など、無駄なやり取りが少ないと感じられる。相手の言葉を額面通り取るのではなく、その奥の真意を考える癖が、読書で身についた気がしている。数値化ができない能力だが、確実に身になっていることを実感している。

 

抽象化⇔具体化の能力

本で得た内容を自分ごととして捉えようとする時、抽象化⇔具体化の能力が必要となる。

 

本の中の世界は、自分の日常とかけ離れていることが多い。したがって本の内容そのものが実生活に役立てようとしたとき、思考を抽象化させたり具体化させたりする必要があるのだ。

 

こういった、抽象と具体を行ったり来たりする思考が、段々とクセのようになってきたと個人的に感じている。このクセは、些細な会話から解決口が見つかるような、そんな気づきを得やすくなる気がしている。

 

読書の効果を感じづらい理由

読書の効果が感じづらいのは、数値化できないと言うだけではない。そもそも効果が現れるのがかなり先の話になる、という点もある。

 

そもそも投資リターンを得るためには時間がかかる。それは読書だけに限らない。資産形成目的の投資だって、基本は長期積立だ。企業の設備投資も、数年先を見越して行うものだ。

 

そもそも読書の目的は脳に情報を詰め込むことではなく、読書を通じて自分が変容したり、感性が培われることにあるはずだ。即効性はなくても、長い目で見れば良いアイデアや仕事につながってくる。

不完全主義 限りある人生を上手に過ごす方法  p63より引用

 

自己投資という言葉は、

 

  • 資格
  • スキル

 

などと結びついていることが多く、分かりやすいリターンがすぐに得られそうな感覚になってしまうが、読書はそうではないのだ。

 

だからと言って無駄になる訳ではない。目に見えないだけで、確実にあなたの中に積み上がっている。

 

読書の効果を高める読み方【一例】

 

感想をアウトプットする

読んだ本の内容をアウトプットすることは

  • 記憶定着の強化
  • メタ認知の強化

につながる。

 

やってみると分かるが、感じたことを文章にしてみるのは、難しい。心の動きを表現するのはとても難しい。

自分の心を的確に表現する言葉を見つける作業、それらを組み合わせる作業は、とても脳を使う。それくらいアウトプットは、刺激を送り活性化させる。

 

私は本を読んだ後、

  1. どの部分が印象に残ったか
  2. それはなぜか?

を書くようにしている。

 

この「それはなぜか?」の部分を書くとき、頭の中で自分との対話が生まれている。なぜを突き詰めると、自分の過去の経験に触れることも多い。そういった過程を通じて、自分のことを今までよりも深く理解していく感覚がある。

 

脳は一度インプットした情報を再構築し、自分自身の言葉で外部に表現することで、海馬に一時的に保持されていた情報を、より安定した長期記憶として大脳皮質に転送・定着させます。~中略~「この本の何が重要だったのか」「どの部分がまだ理解できていないのか」といったメタ認知能力(自分自身の思考を客観的に認識・評価する能力)が促進されます。

読書する脳 p152より引用

 

一冊の本を何回も読む

気に入った本は、何回も読んでいる。

読む度に気になるポイント、得られる気付きが違う。その時々で自分が意識しているものが違うからだろう。また色んな経験を積んだ後に読むと、理解出来なかった部分が、急に分かるようになる。本の知識は実体験と混ざりあった方が、より自身の血肉になると感じる。


こうして何度も読むことで、本の内容が表面的な理解で終わらず、少しずつ、そして深く、自分の中に残っていく。

 

いろんな本を読む【多読】

多読の良いところは、自分の視野の狭さに気づけることだ。

 

年齢を重ねていくと、段々と自分の考えが凝り固まっていく。選ぶ本も似たようなものばかりになっていく。そこに気づいたときに、私は多読を意識するようになった。

 

自分の興味の外にある本にも触れてみることを、最近は意識している。売れているというだけで普段手に取らない本も買う。普段読まない小説もオーディブルで耳から聞く。

 

多読を続けていると、自分の中にある言葉や考え方の引き出しが、少しずつ増えていく。ふと目に入った一節や、耳から聞いた一言が、自分の立ち振る舞いに影響を与えていることがある。日常で何気なく使う言葉が、過去に読んだ本の一節だったと気づくことも少なくない。

 

まとめ

読書の意味や効果について、どう捉えるかは人それぞれだ。

 

私としては「読書は自己投資か?」と聞かれればYesと答える。そしてその内容は、長く積み上げていくことで効果が少しづつ目に見える。私の中では積立投資と同じようなものだと考えている。

 

このような構造上、「読書を続けても効果があるのか?」と不安になることは自然なことのように思える。だからこそ読書を続けるのは難しい。

 

当ブログは、下記のような読書習慣にまつわる記事も書いている。読書習慣形成のヒントが見つかれば幸いだ。

 

🔗読書が続かない(習慣化できない)3つの理由と解決策

🔗本を読む時間がない人へ|忙しくても読書を続ける3つの方法