はじめに
ルールを守れないのは、自分に合わないルールだからです。感情的に納得できるルールでなければ、ルールを作っても守ることはできません。
ルール通りに行動していても、不安や焦りを感じると、それを解消するためにルールを破ってしまいます。
逆に言うと、トレードルールというのは、負の感情に対応できるように設計されてなければならないのです。
自分のシステムのルールが自分の感情にどのような意味をもつのかということをよく理解しなければ、システムが働くたびに、いつも同じような感情に襲われることになる。
トレードで行き詰まったときに読む本 p52
他人が作ったトレードルールを真似しても上手くいかないのは、そのルールがあなたの感情に適合していないからです。
あなたに合うトレードルールの作り方
自分の中から湧き上がる負の感情を理解する
負の感情とは、トレード中に発生する感情の内、損失を大きくしたり増やしたりする原因となるもの、を指します。
あなたはエントリーから決済するまでに、
- どういった感情が
- どういったタイミングで
発生するか、理解しているでしょうか。
トレード中に発生する負の感情についての理解なしに、トレードルールは作れません。
とはいえ、負の感情と言われてもどんなものがそれに該当するのか、分からないという人もいると思いますので、私の場合を例として書いていきます。
負の感情その1:ポジションへの執着
ポジションへの執着とは、自分の失敗を認められない気持ちのことを言います。
エントリー時に描いていた動きとは違う動きをしたときに、即決済できないのはポジションに執着している(損失で取引を終えることがイヤだと思っている)からです。
この感情は損切りするタイミングを遅らせ、傷が大きくさせる原因になります。
私の場合、エントリーした後から時間の経過とともにこの感情が大きくなっていきます。ポジションを保有してから12時間経過すると、簡単に損切りすることができなくなります。
そのため私は、エントリーから12時間以内に決済するというルールを設けています。時間が来たら含み益含み損関係なく決済します。
負の感情その2:飛び乗りたい欲求
飛び乗り欲求とは、チャートを開いてすぐにエントリーしたくなる感情のことを指します。この感情は無駄なトレードを生む原因にもなります。
また飛び乗ったトレードが損失で終わった際に、損失を取り返そうとするリベンジトレードの原因にもなり得ます(リベンジトレードも損失で終わる可能性が高い)。
私は、チャートを開いた時に急激な値動きが起こっているとつい飛び乗りたくなってしまいます(実際に飛び乗ってトレードしたことは何回もあります)。
この感情に乗ってトレードしても、後悔することが多いので、チャートを開く前にトレードルールを確認するというルールを設けました。
スマホのメモにトレードルールを書いておき、ルールを必ず確認してからチャートを見るようにしています。
失敗したトレードを分析し、負の感情を特定する
上記は私の例ですが、負の感情は失敗したトレードを集めて分析すると大体分かってきます。失敗トレードを振り返ると分かりますが、負の感情の種類や発生するタイミングとかって傾向(自分のクセ)があります。そこに対応できるようなルールがあなたに合うトレードルールなのです。
負の感情に対応したルールを設けておくと、トレードルールを破ることは少なくなります。ルールを守る方が得(損失が増えない)と思えるからです。
ルールを守るコツ
負の感情に対応したルールを設けておくと、トレードルールを破ることは少なくなりますが、それでも破ってしまうという方もいると思います。
そういった人は、「ルールを守る」ことを目的としてトレードするのをおすすめします。
「利益を上げる」ことを目的に置くと、どうしても1つ1つのトレード損益に気がいってしまい、それがルールを破る原因になります。
利益は二の次でルールを守ることに集中すると、ルールを破らなくなります。1回のトレードが損切りになったって構いません。ルールを守る方が得ですし、トータルで勝てるわけですから。目先のトレードよりも、ルールを守ることを優先するのです。
まとめ
今回は、
- ルールが守れない理由
- あなたに合うルールの作り方
- ルールを守るコツ
を中心にお伝えしました。
感情を安定させるためのルールを設ければ、ルールを破ることは減ってきます。そのためには、まず自分の感情と向き合うところからスタートです。
※参考記事※