【FX中級者講座】優位性の定義と発生のタイミング

はじめに

優位性とは、 自分にとって有利な状況・立場のことを意味しますが、FXや相場の世界において優位性とは、 売りと買いが不均衡でどちらか一方に偏りがある状況のことを言います。

 

偏りが発生していれば、その方向にトレードを仕掛けることで有利な展開になる可能性が高いからです。

 

偏りが発生してる方向にポジションを持つトレードを優位性のあるトレードと言います。

 

※例えば売りポジションが買いポジションよりも多い時、「ポジションが売りに偏っている」とか「売りポジションが溜まっている」というような表現をします。

 

 

優位性が示現するタイミング

 

優位性は期待が失望に変わった時(損切りする時)に示現します。(目に見えるようになります)

 

しかし、このタイミングでエントリーするのは遅いです。

 

優位性のあるトレードをするには、優位性が示現するタイミングよりも前に、ポジションを持つ必要があります。

 

そのためには、相場参加者の心理を理解する必要があります。(俗に言う大衆心理というものです)

 

具体的には、

  • 何を期待していたのか(どこでポジションを持ったのか)
  • どんな時に失望するのか(損切りするのか)

この2点です。

 

~ここまでのまとめ~

優位性とは、売りと買いどちらかに偏りがあること

優位性は、期待が失望に変わったタイミングで示現する

 

期待が失望に変わる時

 

期待が失望に変わる時というのは、思い通りの値動きではないと判断した時です。

 

例えば、現在長期足で上昇トレンド、一時的に下落してきたとしましょう。

 

そこで少し揉み合いが発生したとき、多くの人が押し目買いを狙います。

押し目買いを狙う人が増える



青いラインをした抜けると、「押し目買いは失敗かも」と思う人が出始めます。このタイミングで期待が失望に変わります。

期待が失望に変わる

失望が出尽くした時に優位性はなくなります。(ポジションの偏りが是正される)

相場は再び、売りと買いが拮抗した状態になります。

 

気を付けるポイント

 

優位性がなくなる前にに、エントリーし決済まで終わらせる必要があります。よくある失敗は、優位性が消えた(ポジションの偏りが是正された)にも拘わらずポジションを持ち続け、利食いし損なうことです。

 

優位性の持続時間は、優位性が発生するまでにどれだけポジションが溜まっていたかによります。そのためどこまで引っ張れるかは状況によります。

 

どこまで引っ張るかは、

  • 事前に決めておく(ルール化しておく)
  • 値動き(チャート)を見ながら判断する

上記の二択になるかと思います。

 

事前に決めておく(ルール化しておく)方が楽ですが、取りこぼしや利食い損ねが発生します。

 

値動き(チャート)を見ながら判断する方は、難易度高いですが、利益を最大限伸ばすことができます。

 

この辺は、やりやすい方でいいと思います。

私は前者の事前に決めておく(ルール化しておく)派です。

 

~ここまでのまとめ~

優位性は、損切りが出尽くした時に消える

優位性の持続時間は、それまでにどれだけポジションが溜まっていたかによる

 

優位性(ポジションの偏り)見つけるコツ

 

感情と値動きをリンクさせる

 

チャート上の値動きと、自身が感じた感情をリンクさせ記録しておくのがおすすめです。優位性(期待が失望に変わるタイミング)も見つけやすくなります。

自分の負けトレードを振り返りながら、チャート上にその時感じた感情を書いておきましょう。

  • エントリーを決断した理由とそれを決断させた値動き
  • エントリーした時に期待していたこと
  • 損切りするまでに感じた「不安」や「恐怖」とそれを煽った値動き
  • 損切りを決断した理由とそれを決断させた値動き

これらを記録して数を集めていくと、期待が生まれてから失望に変化する過程が何となく分かってくるはずです。

 

~ここまでのまとめ~

優位性を見つけるコツは、自分自身の負けトレードを振り返ること

※参考記事

ポジションの偏りを見つける方法

【FX】大衆心理の読み方とその活用方法

 

まとめ

 

今回は、

  • 優位性の定義
  • 優位性は発生するタイミング
  • 優位性を見つけるコツ

について書いていきました。

 

トレードとは敗者を利用して利益を得るゲームです。敗者を見つける=優位性を見つけると言っても過言ではありません。

 

敗者だったころの自分のトレードを振り返ることが、優位性を見つけることに繋がります。(負けた記録を振り返るのは精神的に辛いですけどね。。でもやるしかないです。)

 

株式を買うたびに、誰かが必ずその株式を売っており、株式を売るたびに、誰かが必ずその株式を買っているのである。問題は、「どちらがより賢いのか」ということである。

デイトレード」より引用