大衆心理とはなにか
相場の値動きと大衆心理
大衆心理とは、その名の通り、「相場参加者の心理」のことである。
相場は大衆の心理(気持ち・思惑)で動いていて、その心理がチャート(値動き)に反映される。
更にその値動きが大衆の心理に影響を与え、その(心理・気持ちの)変動が、更に値動きに影響を与える。
①大衆の心理に基づき売買が執行される
↓
②大衆の結果、値動きが起こる
↓
③値動きを受けて、大衆の心理に変化が起こる
↓
①大衆の心理に基づき売買が執行される
↓
②売買の結果、値動きが起こる
↓
③値動きを受けて、大衆の心理に変化が起こる
↓
以下、①~③を繰り返す
大衆心理とは負け組の心理である
デイトレードの中でも述べているように、相場において大衆は勝ち続けることができない。
大衆心理とは、「負け組の思考(行動)」と定義することもできる。
金融市場は大多数に利益を与えるようにはできておらず、その結果、株価が調整される際に、典型的な投資家(多数派)が駆逐される一方で、優れたトレーダー(明らかに少数派)は生き残り、株価が最終的に上昇時転じる時に十分な仕込みができるのである。プロは平均的な投資家を間違ったサイドに追いこむことに秀でている。初心者が買いたい時はプロが売りたい時でなのある。初心者がもう駄目だと思って売りに回る時に、プロは初心者から積極的に買いとって、初心者の苦しみをやわらげるのである。
「デイトレード」より引用
負け組の特徴
負け組には「感情の赴くままトレードをしている」という特徴がある。
大陽線が出たら飛び乗って買うし、含み損があっても損切りせず、ロスカットされるまでそのまま保有し続ける。
大衆心理を読むとは、こうした負け組の行動を利用することである。
※これらを学習するには、「行動経済学」の本が役に立つ。
大衆心理を読む理由
大衆心理を読む理由、それは大衆の損切り注文にタイミングを合わせて自分がエントリーするためだ。
トレードで利益を出すには、相場が動き出すタイミングでポジションを持てるようになることが重要なのだが、その動き出すタイミングの1つに「大衆が損切りする時」がある。
大衆の心理を読み、損切りタイミングに合わせて自分がポジションを取ることで、優位性あるトレードを執行すること、これが大衆心理を読む理由だ。
自分が優位性あるトレードをするために大衆を利用するということともいえる。
※注意
大衆心理を読むのはエントリーのきっかけを掴むためであり、そのトレードが必ず利益になるということを保証するものではない。
大衆心理の読み方
前提:大衆心理を考えるにあたって
大衆心理とは相場参加者の心理のことを指すが、別にそんな仰々しいものではない。
自分自身も相場参加者の一人ですから、自分の心の動き・変化も大衆心理と呼べる。
つまり、大衆心理を考えるのに難しいことをやる必要はなく、「自分だったらどう感じるか」をチェックしていけばよい。
損切りタイミングの読み方
ポジションを持ってる人が、相場がどう動けば、苦しいと感じるのか、どのタイミングで損切りをするのか、ということをイメージしながら相場の動きを追っていく、というやり方になる。(絶対的な答えなどなく、あくまで想像の域にとどまることに留意する)
今回は下記の画像の2つの矢印の部分で、大衆(=自分に置き換える)はショートポジションを持っていると推測する。
あなたが矢印の位置タイミングでショートポジションを持った場合、どんな値動きになることを期待してエントリーするだろうか?
私なら次の黄色線のような値動きを期待してエントリーをするだろう。
こういう値動きを期待してポジションを持ったが、イメージと違う動きをしている。そのイメージと違うことを認識した後、大衆が(自分なら)どこで損切りするのかを考える。
今回の場合だと、大衆は(=私なら)3つ目の山が出来たときに(赤丸)の場所で損切りするだろうと推測した。
この大衆が(=自分なら)損切りするであろう場所が、エントリーポイントになる。
このような損切りするであろう場所でエントリーすると、その後上手くいくことが多いです。
まとめ
トレードで勝つということは、自分に割安でポジションを売ってくれる人と、自分のポジションを割高で買ってくれる人を探すことである。
大衆心理を読むということは、それらの人を探すことであり、自分のトレードを優位に進めるために必要な能力といえる。
大衆心理を学ぶなら行動経済学が役に立つ。
有名な「プロスペクト理論」をはじめ、覚えておきたい知識が多い。